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壬生の里親会は毎週日曜日に行われる。
犬や猫を連れてきた人、それを見に来た人、お目当ての子に会いに来た人、家に子犬が生まれてと相談にきた人たちへ少ない人数で対応している里親会の人たちは大わらわだ。

モカはその日初めて里親会に連れてこられたそうだ。推定3才、雄。



一週間前に泥だらけで保護され、その時去勢手術を受けた。逃げるおそれがあったので、ゲージから出すこともできなかった。
だから、抜糸も済んでいなかったし、触るとまだ体から土が落ちてくるような状態だった。
すぐにつれて帰れるとは思っていなかったけれど、前に里親会に顔を出していたのと、家族全員で見に行ったのが心証をよくしたようだ。



誓約書を書きながら獣医さんの名前を思い出せなくて焦った。あんなにお世話になったのに。

その日のうちに保護主さんがモカを連れてうちまできてくれた。高速を使って約1時間。何度も野良猫を保護しているそうだ。去勢手術代も半分しか受け取ってくださらなかった。



家に向かう車の中で名前を決めた。



試供品で貰ったばかりの餌と、もんどのトイレがあったので急いで用意したが、子猫とちがって成猫は慣れるまでに時間がかかる。ソファの下に潜り込んで出てこない。



腹をするような匍匐前進で頭だけ出してご飯を食べ、無理に連れて行って教えたトイレで用を済ませた。
ご飯が食べられて、トイレを失敗しなければ問題ない。

猫はどうしてトイレの場所をすぐに覚えるんだろう? 
後になって、出しておいた猫砂の袋をモカはかみ切ったけれど、猫にとって魅力的な臭いでもするのかなあ。

子猫だったもんどと違って、モカは盛大に砂かけをする。ドーム型のトイレと獣医さんに勧められたご飯を買って、待ちに待った手作りキャットタワーを設置した。

人の気配がなくなれば、ソファから出てきて新しいおうちの探検もできるだろうと、その晩我が家はいつもより早く寝室に引っ込んだ。



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人生には波がある。我が家がずんと落ち込んで、徐々に1°にも満たない小さな角度で浮き上がり始めた頃、



娘がろくに歩けないようなぼろぼろの猫を拾ってきた。

娘も順風満帆、上昇気流に乗っているときなら気にかけもしなかっただろう小さな命を、そのときは見捨てることができなかったようだ。



「トト」と名付けられた猫は、推定10歳。お医者さんが「生きているのが不思議だ」と言うほど状態が悪く、毎日点滴に通いながら我が家で数日暮らした。とても人なつっこい優しい猫だった。

 日曜日も点滴をしてくださると準備していてくれた病院の留守電に「死んだ」と吹き込めなくて「亡くなった」と入れた。
 トトは私と娘に「猫が飼いたい」と言う思いをきざみこんでいった。

 娘がインターネットで「うちの子」と探し当てたのが「もんど」である。



「天下御免のむこう傷」の早乙女主水介から名前をもらった男の子で、うちにきたときには4ヶ月のやんちゃ盛り。

私は幼い頃からいろいろな動物を飼ったけれど、猫は初心者。



もんどはだっこもブラッシングも嫌いだけれど、自分からは体をよじ登ってくるようなやんちゃ坊主。



外も大好きで、脱走の常習犯だった。



夏に我が家にきたもんどは、寒くなり始めた頃食欲が落ちはじめた。



でも、元気に暴れていたし、食欲なんて波のあるものだしと、楽観的に考えていた。

12月末に去勢手術をすませ、年末年始で病院がお休みの時に、本当に食べなくなった。



年始あけで一番に病院にいったら肝機能がひどい値で「先天性のものかもしれません」と言われた。



夜になって意識がなくなり、翌朝病院に行くと膵臓の機能も落ちていて「入院」となった。



娘はまだ、もんどが元気になって帰れると思っていた。「入院したから大丈夫だ」と。
次の日迎えに行くと、意識は戻っていたけれど、お医者さんから「最期を家で看取るか、病院で治療を続けるか」と問われた。
娘は治療を続けたがったが、私の説得に応じた。
泣きながら点滴をはずしてもらい、家に連れ帰った。



その夜、一時過ぎに少しだけ吐いて逝ってしまった。静かだった。
8ヶ月の命だった。短い短い一生だった。

まだ本当に小さくて、子供だったのに……。
何が悪かったんだろう? 先天性の病気といわれたけど、もっと早く病院に連れて行けば治療しながら長生きできたんじゃないだろうか? 脱走したときに何か変なものでも食べてしまったんじゃないだろうか?…………いろいろ考えた。

もんどが我が家にいたのはたった4ヶ月だった。

家に帰ってくるたびにいないのだと思った。いろんなもんどの顔がふとした瞬間思い浮かんでは泣きたくなる。
長い間過ごした人はどれほど悲しいだろうと思った。

子猫を飼おうと話し合った。
里親募集のサイトを回り、里親界にも足を伸ばした。猫砂を買ってみたり、キャットタワーを手作りしてみたり……いつくるかわからない次の子のための準備をしていると少しだけほっとした。

娘の誕生日に前にも行った壬生の里親会に行ってみた。まだ寒くて、猫は2匹しかいなかった。



娘が一目惚れした。
その日のうちにうちの子になった。
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